【Q】院内感染が心配なのですが・・

高性能な「滅菌装置」を院内に3台ご用意しております。

お子様の健康には十分配慮いたしております。

 

【Q】最近話題になっているデング熱って、どんな病気なのでしょうか?

デング熱はデングウイルスの感染により発症する感染症です。東南アジアやアフリカなどの熱帯、亜熱帯地域で流行しています。感染はネッタイシマカや日本にも生息しているヒトスジシマカがデング熱に感染した人を刺した後に、健康な人を刺すことにより感染します。デング熱の症状はウイルスを持っている蚊が人を刺した後、3-14日(多くは5-7日)の潜伏期の後に高熱が出ることにより発症します。その後3-4日間発熱した後に一度解熱し、数時間から2日後に再び発熱し、この時に身体の四肢や全身に発疹が出現します。
その他、リンパ腺や肝臓が腫れることもあります。通常は7-10日間の経過で解熱し回復します。
デング熱は通常、致命率は1%以下と言われていますが、デング出血熱という重症例も報告されています。デング熱ウイルスには4種類のウイルスがいて、デング熱に一度罹った人が、異なるデングウイルスに再び感染した時に、デング出血熱が多発すると報告されていますので、日本においてこのような再感染が起こることは考えにくいので、重症化は稀であると考えます。
また、重症化した場合でも適切に治療すれば、致命率は2.5%前後と報告されています。

 

【Q】ヘルパンギーナ、手足口病ってどんな病気ですか?

ヘルパンギーナと手足口病は典型的な「夏かぜ」です。この二つの病気は多数のウイルスが原因で引き起こされます。ヘルプアンギーナの原因は10種類以上のコクサッキーAというウイルスとコクサッキーBというウイルス、そして数種類のエコーウイルスよって引き起こされ、手足口病は数種類のコクサッキーAウイルスとエンテロウイルス71というウイルスにより引き起こされます。この2つの病気は多数のウイルスの内、2-3種類のウイルスが毎年流行することにより発症するので、場合によっては1シーズンに2回病気になることもあります。
 ヘルパンギーナの症状はのどに水泡や潰瘍が発熱とともに出現します。一般的には軽症であり、1-2日で解熱しますが、口内炎で痛みがありますので、食事や刺激のあるジュースなどを食べたり飲んだり出来なくなります。また、解熱しても感染力は1週間程度持続しますので、当クリニックでも3日前後は登園、登校禁止にしております。
 手足口病は口内炎に加え、主として手と足に小さな水泡が出来ます。これに加え、腕や脚にも水泡が多数出来る症例もあります。ほとんどは軽症ですが、ごくまれに髄膜炎や脳炎が合併すると言われておりますが、私は経験したこともありませんし、これらの合併症でどこかの病院に入院した患者さんがいると聞いたこともありませんので、ごくごく稀な合併症と思います。また、治癒後に手の指先の皮膚が剥離してくる症例も最近目立ちます。この病気もヘルパンギーナと同様に1週間程度は感染しますが、当院では3日前後は登園、登校禁止としております。

 

【Q】ワクチンを同時に接種しても良いのですか?

日本小児科学会では、ワクチンの同時接種を薦めております。その理由は複数のワクチンを同時に接種しても、副反応の頻度が上がることはなく、同時に接種したワクチンの有効性も単独で接種した場合と変わりません。そして、最短の期間で予防接種が完了出来るからです。同時に接種出来るワクチンの数にも制限はありません。

 

【Q】任意接種のワクチンも接種した方が良いのでしょうか?

 予防接種には、定期の予防接種と任意の予防接種があります。簡単に説明すると、定期の予防接種は、国が無料で接種を行うもので、任意の予防接種は希望により、有料で接種を行いものです。現在日本では、ロタワクチン、おたふくかぜワクチン、インフルエンザワクチンなどが、任意接種となっています。
おたふくかぜは感染すると、髄膜炎、膵炎、睾丸炎や卵巣炎の合併症もあります。また、片側性が多いとは言われていますが、ごくまれに、感染後に高度の難聴が起こります。
ロタワクチンを接種しなければ、乳児に流行する白色便性下痢症に感染する可能性が極めて高くなります。
インフルエンザワクチンも以前よりもその有効性は高くなっております。また最近インフルエンザ感染後に起こるインフルエンザ脳症での死亡例も報告されており、それを予防出来る可能性もあるので、是非接種することをお薦めします。

 

 

 

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